本コラムは「快眠セラピスト・睡眠環境プランナー 三橋美穂」の靴下を履いて寝るのがNGな理由とは?冬の快眠のコツも紹介【睡眠のプロ監修】
https://nou-lab.theo-one.com/sleep/sleep-socks
を元に作成していただいたコラムです。
冬になると、足先が冷え切ったまま布団に入ることへの不安から、「靴下を履いて寝ています」という声を耳にします。
しかし、睡眠の仕組みから考えると、就寝時に靴下を履くことは理にかなっていません。
むしろ人の体が自然に行う“放熱”を邪魔してしまい、結果的に眠りを妨げるケースが多い のです。
目次
なぜ放熱が睡眠に必要なのか
私たちの体は、眠りに入る直前、深部体温を下げることで“眠るスイッチ”を入れます。この体温調節の主役になるのが「手足」です。末端の血管を広げ、そこから熱を逃がすことで深部体温を下げていきます。
つまり、スムーズに眠るためには 足先からの放熱が不可欠。ここに靴下が加わると熱がこもり、血管が広がりにくくなり、深部体温の降下が遅れます。そうなると、寝つきが悪くなる、眠りが浅くなる、夜中に目が覚めるといった不調につながってしまいます。
靴下を履いて寝るデメリット
① 熱がこもり、深部体温が下がりにくい
入眠が遅れたり、寝つけても眠りが浅くなりやすい。
② 蒸れやすく、交感神経を刺激する
湿度が上がると皮膚の不快感が増し、中途覚醒の原因に
③ 圧迫で血流が滞り、むしろ冷えやすくなる
靴下の締め付けで血流が滞り、冷たさが強まることも。
結果として「履いた瞬間は暖かいけれど、眠り全体の質は下がりやすい」となるのが、就寝中に履く靴下なのです。
足先が冷たい人はどうすればよいのか
結論はシンプルで、“寝る前にしっかり温め、寝る瞬間には放熱できる状態にする”こと。
具体的な方法は次のとおりです。
1. 寝る1~2時間前の入浴
40度ほどのお湯に15分くらい入浴すると、深部体温が上がります
入浴後に自然に体温が下がるタイミングで眠気が強まり、入眠がスムーズに。体が冷えてしまったら、42~43℃のお湯に10分くらい足を浸して温め直しましょう。
2. 布団の中を人肌くらいに温めておく
布団の中の快眠温度は約33℃。人肌くらいの温度です。
寝る前に布団乾燥機や電気毛布、湯たんぽで温めておくと、入眠しやすくなります。「ぬくぬくして気持ちい」くらいが目安です。
3. レッグウォーマーを履く
筋肉が少なく太い血管が皮膚表面を通っている足首は冷えやすく、ここを温めることで足先まで血流を促せます。
レッグウォーマーなら靴下のように足先を覆わず、汗のこもりや過熱を防げます。
4. 布団の重さを見直す
重すぎる掛け布団は末端の血流を妨げる原因。
軽くて暖かい羽毛布団に変更すると、足先が冷えにくくなる人は非常に多いです。
5. パジャマの保温性を見直す
選ぶときのポイントは、生地の厚みだけでなくデザインにもあります。
首元・手首・足首がすぼまっていると、冷気の侵入を防ぎ温かく眠ることができます。
6. 寝室を18℃以上に保つ
そもそも寝室の気温が低いと、体が冷えて睡眠の質が低下します。
WHO(世界保健機関)では室温は18℃以上を保つことを推奨しています。暖房を使うと乾燥するので、加湿器も併せて使いましょう。
それでも靴下を履きたい場合は?
理由はわかっているが、どうしても不安で靴下が手放せない人は、足が熱く感じたら脱ぎやすいものを選んでください。履くことで緊張が緩み、安心して布団に入れるなら、その心理的効果を利用するのは悪くありません。
・ゆるく、跡がつかない、脱ぎやすい
・天然素材(とくにシルク・ウール)
・足先が少しでも放熱できるデザイン(オープントゥ靴下)
つまり、一般的な靴下ではなく“温めすぎない靴下”を選ぶ必要があります。
冬の睡眠の質が低下する意外な落とし穴は「靴下」にあるかもしれません。対処法を正しく学び、寒い季節も健やかに眠れますように。
三橋美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)
全国での講演活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュースも手がける。著書に『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(青志社)ほか多数。
わかりやすく実践的なアドバイスには定評があり、NHK「あさイチ」TBS「ひるおび!」日本テレビ「ヒルナンデス!」など、テレビ番組にも出演多数。






























