手足冷え・お腹冷え・全身冷えに合わせた対策ヨガ
布団に入っても手足が冷たくてなかなか眠れない、お腹が冷えて夜中に目が覚める──そんな悩み、ありませんか?
実は「冷え」といっても原因や感じ方にはいくつかのタイプがあります。それぞれのタイプに合ったケアを取り入れることで、より効果的に温まり、心地よく眠れるようになります。今回は、3つの冷えタイプ(手足冷え・お腹冷え・全身冷え)に合わせた、寝る前に布団の中や横でできるやさしい温活ヨガをご紹介します。ご自身の冷えタイプを見つけて、ぴったりのケアを取り入れてみましょう。
目次
- 【手足冷えタイプ】末端からポカポカ!血流アップヨガ
- こんな方に
- 主な原因
- おすすめポーズ
- ◆足首まわし&手首ほぐし
- ◆合せき前屈
- 【お腹冷えタイプ】内臓からじんわり温めるヨガ
- こんな方に
- 主な原因
- おすすめポーズ
- ◆座ったやさしいねじりのポーズ
- ◆仰向けの足クロス・ひざ抱えポーズ(ガス抜きのポーズ)
- 【全身冷えタイプ】緊張をゆるめて、巡りをよくするヨガ
- こんな方に
- 主な原因
- おすすめポーズ
- ◆仰向けの足上げ(片足ずつ)
- ◆腹式呼吸(仰向けのまま)
- 冷えは体からの「やさしいサイン」
【手足冷えタイプ】末端からポカポカ!血流アップヨガ
こんな方に
・靴下を履いても足が冷たい
・手先の冷えでスマホ操作もつらい
・肩こりや緊張を感じやすい
主な原因
血行不良や自律神経の乱れが関係していることが多く、ストレスや冷たい飲み物の摂りすぎも影響します。女性に多く見られ、冷房の効いた室内でも冷えを感じやすいタイプです。
おすすめポーズ
◆足首まわし&手首ほぐし
仰向けや座った姿勢で、手首・足首をくるくる回します。末端の血流を促し、じんわり温めてくれます。


◆合せき前屈
足裏を合わせて座り、両手を足先やすねに添えて、軽く前に倒れてみましょう。股関節まわりがほぐれ、下半身の血流がアップ。呼吸を意識してゆっくり行うのがポイントです。
【お腹冷えタイプ】内臓からじんわり温めるヨガ
こんな方に
・お腹を触ると冷たい
・便秘や下痢になりやすい
・つい冷たい飲み物や食べ物をとってしまう
主な原因
冷たいものの摂取や筋肉量の低下により、内臓が冷えてしまっている状態。お腹まわりの代謝が落ちることで、さまざまな不調にもつながりやすいタイプです。
おすすめポーズ
◆座ったやさしいねじりのポーズ
あぐら、または正座で楽に座り、息を吸って背筋をスッと伸ばします。吐きながら右手を左ひざ、左手をお尻の後ろにつき、上半身を左へねじります。2〜3呼吸ほどキープしたら反対側も。お腹まわりをじんわり刺激し、内臓の働きもサポートしてくれます。
◆仰向けの足クロス・ひざ抱えポーズ(ガス抜きのポーズ)
仰向けになり、右足を左足の上にクロスさせて両ひざを胸に引き寄せます。両手でやさしく抱え、無理のない範囲で左右にゆらゆら。骨盤まわりや下腹部をやさしく刺激し、内臓の働きを活性化します。反対側も同様に行いましょう。
左右交互に行うことで、内臓の位置を整えるサポートにも。リラックス効果も高く、深い呼吸とともに心もゆるんでいきます。
【全身冷えタイプ】緊張をゆるめて、巡りをよくするヨガ
こんな方に
・体のどこを触っても冷たい
・疲れやすく、眠りが浅い
・運動不足やストレスを感じやすい
主な原因
筋力低下や基礎代謝の低下が関係し、ストレスや加齢によるホルモン変化も影響しています。全身が冷えやすく、慢性的になりやすいタイプです。
おすすめポーズ
◆仰向けの足上げ(片足ずつ)
仰向けに寝て、片足を床と並行になるイメージでまっすぐ持ち上げ、つま先を遠くへ伸ばします。呼吸を続けながら5秒キープ。左右2〜3回ずつ行いましょう。
※腰に不安がある方は、下ろしている足のひざを立てて行うと安心です。
◆腹式呼吸(仰向けのまま)
動いた後はそのまま仰向けで、両手をお腹に置いて腹式呼吸。吸う息でお腹がふくらみ、吐く息でしぼんでいく感覚に集中します。巡りが整い、心身がゆるやかに落ち着いていきます。
冷えは体からの「やさしいサイン」
冷えは、不調の前ぶれでもあります。どこが冷えているのかに気づいて、自分に合ったセルフケアを取り入れることが、心地よい眠りと明日への元気につながります。布団に入る前のほんの5分、今日の冷えにそっと寄り添うヨガを。あなたの体がじんわり温まり、深くほっとくつろげますように。

金井千佳
睡眠ヨガインストラクター/ヨガニードラ・セラピスト
米国ヨガアライアンス認定指導者200時間修了。2016年からヨガ講師として活動を始め、2020年にオンラインクラス「きがるヨガ」を開講。頑張りすぎないヨガを伝えている。東京と淡路島でのデュアルライフを楽しみながら国内外でリトリートを企画。睡眠やヨガに関するコラムを執筆し、心地よい暮らしのヒントを提案している。司会者としても活動中。