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敷ふとんとベッドがありますが、それぞれ、どんなタイプの方におすすめですか?

ベッドのよさは、まず寝起きがしやすいことです。就寝時に横たわるときも、起床時に起き上がるときにも、体への負荷が少なくてすみます。とくに床から起き上がる布団に比べて、ベッドは体を起こして足を下ろせば簡単に立ち上がることができます。とくに腰や膝に不調がある場合は、ベッドがおすすめです。
また、ベッドには、ホコリの影響を受けにくいというメリットもあります。ホコリは床上30センチに溜まりやすいため、布団で寝ているとホコリを吸い込みやすいのです。寝室で着替えることが多いと思いますが、このときに衣類がこすれて繊維くずが出ます。寝ている間の寝返りで、寝具からも細かいホコリが出続けます。通常ベッドは40cmくらいの高さがあるので、ホコリこの影響を受けにくいのです。

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布団の上げ下ろしをする手間がないことも大きなメリットです。毎日、重い布団を上げ下ろしするのは、時間も体力も必要でです。
もちろんベッドのデメリットもあります。一番は場所をとることです。布団は押し入れにしまえば、寝室以外の用途にも使えますが、ベッドはそれができません。また、大きいので処分するときに手間も費用もかかります。
寝心地もベッドマットレスの方が敷布団と比べて厚みがあるので、クッション性が高く快適なものが多いです。その分、価格は高めになります。敷布団はへたったときや、合わなかったときに、処分や交換がマットレスより容易です。

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これらのメリット・デメリットを考慮して、ライフスタイルや好みの寝心地に合ったものを選んでください。

羽毛布団を利用する際に、毛布はどのように利用するのが良いですか?

フワフワしてボリュームがある高級な羽毛布団の場合、毛布を上に掛けると羽毛布団が体に密着するので、暖かく眠れます。また、毛布が蓋のような役割をして、暖かい空気が逃げるのを防いでくれます。さらに、適度な重みによって、寝返りをしたときに体から羽毛布団がズレにくくなります。
普通の羽毛布団の場合は、毛布の順番は素材によって変えるのがよいでしょう。

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シルクやカシミアなどの肌触りのよい毛布は、羽毛布団の下、体に直接触れるところにお使いください。天然素材は、動物自身の体温を適切に保つために、保温性・吸湿性・放湿性がよく、蒸れにくいという特長がります。
アクリルやマイクロファイバーなどの化学繊維は、保温性は高いのですが蒸れやすいという欠点があるので、羽毛布団の上にするとよいでしょう。
どちらが自分にとって快適か、お持ちの寝具でぜひ試してみてください。

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寝具を準備するタイミング、寝具をしまうタイミングの目安を教えてください。

布団の中の快眠温度は一年を通して約33℃です。室温で考えると「高い」と感じますが、これは「人肌ぐらい」の温度。室温が高い夏は、寝具や着衣の保温性を下げ、室温が低い冬は、寝具や着衣の保温性を下げて、私たちは自然に33℃に調整しています。布団に入って「ポカポカして気持ちいいな」と感じるときは、33℃くらいになっています。
この33℃は寝具の保温性だけでなく、パジャマや肌着の保温性や、暑がりか寒がりかによっても変わります。一般的な室温と掛け布団の目安を紹介しますので、ご参考ください。

室温 寝具
27℃程度 タオルケット、ガーゼケット、綿毛布など
25℃程度 肌掛け布団
23℃程度 肌掛け布団+毛布、タオルケットなど
20℃程度 合い掛け布団
18℃程度 合い掛け布団+毛布、タオルケットなど
15℃程度 本掛け布団

季節の変わり目は、温度調整用の毛布やタオルケットを足元に置いておきましょう。明け方に気温が下がったときに、さっと掛けられるようにしておくと安心です。

三橋美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)

全国での講演活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュースも手がける。著書に『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(青志社)ほか多数。
わかりやすく実践的なアドバイスには定評があり、NHK「あさイチ」TBS「ひるおび!」日本テレビ「ヒルナンデス!」など、テレビ番組にも出演多数。