羽毛布団はリフォームで再生できる!身近なところから始めるSDGs

2023年6月26日

最近、「SDGs(エスディージーズ)」という言葉が浸透し、SDGsを意識したライフスタイルを選択する人々が徐々に増えてきました。

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、将来にわたって地球を安心して住み続けられる場所にするために、2015年の国連サミットで採択された国際目標です。

気候変動、貧困、紛争、テロ、感染症、資源の枯渇など、私たちはこれまでになかった数多くの問題に直面しています。SDGsでは17項目のゴールを定め、それらを2030年までに達成するために、政府や企業だけでなく、一人ひとりがそれぞれの立場からこの目標を達成するための行動が求められています。

SDGsのイメージ

合言葉は「誰ひとり取り残さない」
そんな社会をつくるために、世界中で取り組みが広がっています。

とくに13番目の目標「気候変動に具体的な対策を」は、私たちが地球で暮らしていくための喫緊の課題です。テーマが大きすぎて何をしたらわからないと思うかもしれませんが、一人ひとりが取り組むことはシンプルです。

「電気の無駄遣いをしない」「公共交通機関を使う」などありますが、一番は「ゴミを減らす」こと。とくに日本は、一般ゴミの焼却率が約80%にのぼり、焼却場の数は約1700基。実に世界にある焼却場の3分の2が日本にあるといいます。ゴミの焼却によって温室効果ガスの原因となる二酸化炭素が発生し、地球温暖化に影響を与えています。

みなさんは、使わなくなった寝具はどうしていますか?
自治体の粗大ごみに出す人がほとんどではないでしょうか。

寝具は年間約1億枚も焼却処分されていて、これはひとり一枚捨てていることになります。アパレルのリサイクル率が37%なのに対し、寝具のリサイクル率は2%に過ぎません。焼却したら、灰と二酸化炭素になって埋め立てて終わりですが、羽毛布団ならリフォームすることが可能です。軽くて暖かいことで人気の羽毛布団は、1枚あたり水鳥200羽分ほどの羽毛が使われており、上手にメンテナンスすれば50年以上使えるのです。

羽毛のイメージ

同じ布団を使い続けると、ダニの死骸やフケ、皮脂などが布団の中に溜まるので、羽毛同士がくっついて、だんだんボリュームがなくなってきます。2~3年に1回、専門業者で丸洗いをしてみてください。ふっくらしてボリュームも保温性も回復します。

ただし10年を過ぎると、丸洗いだけでは十分に膨らみが戻らなくなってきます。そんなときにおすすめなのは、羽毛布団のリフォームです。

羽毛布団リフォームのイメージ

工程としては、まず羽毛を生地から取り出して、専用の機械で洗浄します。羽毛布団を洗うのと違い、ダイレクトに羽毛を洗うので、付着した汚れをしっかり取り除くことができます。
そして、新しい羽毛を少し足して、新しい生地を使って再生させます。ふわふわの寝心地に感動するでしょう。

羽毛布団リフォームのイメージ

汚れたら捨てて新しいものに買い替える「大量消費・大量廃棄」の時代は、終わりにしませんか。
地球の未来のために、循環型の社会を目指していきましょう。

快適な睡眠のイメージ

三橋美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)

全国での講演活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュースも手がける。著書に『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(青志社)ほか多数。
わかりやすく実践的なアドバイスには定評があり、NHK「あさイチ」TBS「ひるおび!」日本テレビ「ヒルナンデス!」など、テレビ番組にも出演多数。